稲渕から飛鳥川に沿って県道を遡上していくと栢森の集落を過ぎたあたりから急に道幅がせばまります。鬱蒼とした杉森の腹の中へ這い入るようなその道は、芋峠を経て吉野へ至る古い道で元は飛鳥が都だった時代に拓かれたものだそうです。
少し勇気をだしてこの道を進むと、ガードレールの脇から谷へ別れる傾斜があって、入り口の案内板が立っています。降りるとすぐに、小さいながら清らかな水が豊かに流れ落ちる、美しい滝に出会えます。
ここは古代の都、明日香の上流。・・・「ごろ滝」の「ごろ」は大和言葉の「ごおろ」(五郎岳という山の名にも残る、岩がごろごろした様)に由来するのかな、そういえば、芋峠のイモも妹に通じるのかもしれず、きっと峠を越える夫が都に残した妻を想い歌など詠んだにちがいない・・・などと歴史ロマンの妄想に浸りながら眺めを楽しむことができることでしょう。
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