熊野那智大社


日本の神様や仏様は寛容なので
長いことつきあううちに
互いの境界が曖昧になっていきました。
「それではイカン」と言う人たちが時々現れて
一生懸命、分けようと務めるのですが
熱が冷めればいつの間にやらもとどおり。

那智大社では、神道仏教に加えて修験道まで一緒です。

人の力の及ばない山や滝を神聖視するのは体型だった宗教のできる遥かに以前のことからで、名前のある神様や仏様はあとからやってきた。そういうことなのかもしれません。

本来、手を合わせる心に隔たりはないはず。そもそも同じ境内に並んでいるものを、あれは仏教、こっちは神道と、いちいち区別するのは野暮ったくもありますね。


ここにお祀りされてる神様は上五社中四社下四社あわせて十三柱で、それにそれぞれ本地仏もいらっしゃるという、テーマパークのような豪華さ。
背後に広がる原生林が、「来る神はすべてお祀りする」と言っているような、懐の深さを感じるのでした。


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