長らく閉鎖されたままになっていた、最後の万博パビリオン「鉄鋼館」。
リニューアルされて「Expo'70 パビリオン」という新しい名前に変わってました。
中には大阪万博の映像資料やレプリカが展示され、
開催当時の熱気が一杯に詰まっています。
太陽の塔を抱くお祭り広場の精巧な模型と、塔の腹に刻まれた「現在の顔」のレプリカ。
前代未聞の大混雑だった万博会場を走り回っていた電気自動車や電動自転車。
全部集めたやつなんて絶対にいるはずないと今でも信じる、
パビリオン入館記念のスタンプ帳。
当時は珍しかった自販機で売られていた記念メダルなど、
どれも懐かしいものばかり。
思えば、高度成長を象徴する世紀のイベントについて、
今までこのような展示がなかったのが不思議ですらあります。
自然に恵まれた山と農村だった千里丘陵が
大阪の衛星都市として瞬く間に乱開発されていった様とリンクする、
おもちゃ箱をひっくり返したように奇抜な建物が乱立する万博会場。
そうかと思えば博覧会終了後、
ただちに建物を解体し広大な緑地公園として再生を図ろうとする先進的な都市計画。
手探りで迷走しながらでも、
より良き未来を探して試行錯誤していた時代の貴重な記録が
ここにあります。
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