尾瀬沼〜早朝の出立


白み始めた空には雲ひとつなく
最大化された放射冷却によって
すっかり冷えきった朝の尾瀬沼は

水面からゆっくりと立ちのぼる朝靄のほかは
空気も生きものもすっかり動きをとめ

しんと静まりかえっていました。




一面に霜がおりて
凍りついたように真っ白になった大江湿原を
早発ちのパーティーが横切っていきました。

ずいぶん遠くなのに
木道に張り付いた霜を踏みしめる足音が
木霊のように響いてきます。

爽やかな朝につながる今日が
素晴らしい一日でありますように。




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