文様、模様、帝釈天


なぜか柴又の帝釈天に足が向いたので
ひさびさに境内を散策してみたのですが。
拝殿に刻まれた龍をしばし眺めていると、
力強く彫り込まれた陰影が
一本の線のように浮き立ち始め、
やがて全体が線で抽象化された幾何学模様のようになり
龍ではなく
なにか別の記号の連続のように見えてきました。


そういう目でみてみると、
さっきまでただ下町のお寺と思えた境内は
実はあちこちに不思議な模様が散りばめられた
ラビリンスのような不思議な空間と思えてきます。


柱や門の欄間はむろんのこと、


仏様に捧げられた折り鶴の直線の重なりや


敷き詰められた石々の、閉曲線の連続さえも。

そのまま居続けると
何処からか念じられる力に支配されそうな気がして
そのまま裏手から境内を抜けだしたのでした。


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