宇治川ライン




琵琶湖の水をもちだして京の南端をかすめ、
河内平野を滔々と流れたあとで大阪湾へ注ぎ込む。

実は琵琶湖から流れ出る自然川はこれ一本だけで
だからなのか関係ないのか、
この川は瀬田川、宇治川、淀川と
県境を超える度に名前を変えます。

京と滋賀の県境は
伊賀だか甲賀だか
忍者の里があったという
鈴鹿山脈の端っこで
琵琶湖の水がどうやってここを越えるのかと
不思議に思えるほどの山の中。

その山の急な斜面を削りとり
川沿いにくねくね走るこの道は
京名をとって「宇治川ライン」。

入り口の天ヶ瀬ダムのすぐ下流には
先代の志津川ダムの発電設備が残されており、
役目を終えた建物のレンガ壁に
蔦が絡み周囲の緑に同化しつつあって
風格のある独特な雰囲気を醸し出し、
立派なダムよりこちらの方が目を魅きます。


深い緑は谷を刻む川面を埋めるばかりに迫り、
これがすぐ先の市街地では堤防に囲われて行儀よく流れる川と
同じものかと疑うほどです。



こんなところを走る道路が、
楽しくないハズありません。

急な斜面を無理して削ってるからか
崩れた補修箇所が幾つもあり、
上下車線合流の信号機にやたらと止められたりしますけど。

アレ?
これってけっこうヤバイってことかしら。

ま、細かなことはともかく
気持ちのいい道をまたひとつ、見つけることができました。




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