かつて上高地が神河内であったころ
唯一の登山路であった徳本峠を越えた人びとが
最初に拝むのがこの明神岳で
神域に聳えるこの山こそが穂高岳でした。
釜トンネルの開通によって梓川流域が手軽な観光地となった今でも
明神岳の山頂に至る一般道は存在しません。
真正面から登るにしても前穂からの稜線をいくにしても
熟練の技術と経験を積んだ岳人だけが
その頂きを踏むことを許される険しい山でもあるのです。
玄関口が替わった今でも
補高を目指す人びとを最初に驚嘆させる
その威容と神々しさは変わりません。
特に東の空に日が昇るころに見せる岩稜の輝きは
見上げる者を必ず感動させることでしょう。
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