夏のおわりの雨と蝶


どんより曇った空から
ざざざざっと
夏を散らしていくかのような
何度目かのとおり雨。


それをどこでやり過ごしたのか
雨粒を残すキバナコスモスのうえへ
一羽の蝶がひらひらと舞い降り


まるでゆく夏に追いすがるように
一心に蜜を吸いつづけていたのでした。



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