三角屋根の取水塔



江戸川に浮かぶ、三角屋根の取水塔。
野菊の似あう矢切の対岸で

のどかな風景に色を添えています。

この取水を浄化する金町浄水場の水道水は
80年代には「日本一まずい水道水」とまで言われたそうです。
松戸と葛飾という一大住都市に挟まれた川として
高度成長時代のひどい水質汚染は逃れられないものだったのでしょう。

それから30有余年、地道な周辺環境改善の取り組みと
最新のオゾン浄水設備が導入などの努力が実を結び
その水道水は今では「東京水」としてペットボトルに詰めて市販され、
好評を得るまでになりました。

そして今また、さらに大きな脅威に侵されようとしています。

汚した清水を苦労して取り戻し、また汚す。

三角屋根の取水塔は、そんな人の営みの歴史をずっと見守っていくのでしょう。

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