三国峠



「富士山はね、登っても富士が見えないからつまらないよ。」
学生時代、山岳サークルの先輩が言った言葉ですが

まったく、どこへ行ったってついつい探してしまうのものだよな、と
妙に納得してしまいました。

富士山は山であって山でない。
だから時々、間近でこの姿を拝みたくなるのかもしれません。



小田急の特急「あさぎり」。
私鉄の特急なのに
途中でJR御殿場線に乗り入れるという変わった列車に乗り込み、
車窓から見える朝の景色にみとれているうちに駿河小山へ到着。
御殿場線は単線区間で、お決まりのようにSUICAは使えません。
新宿駅で買っておいた乗車券が役にたちます。

新緑の松の香りが漂う駅前のバス停で自転車を組み立て、
まったりと漕ぎだします。

が、しかし、



今日の気分はのんびりサイクリングなのに、いきなりの坂道。
三国峠手前の明神峠までは激坂ー急坂ー激坂の超コンボ攻撃の嵐。
意に反してますが、登りごたえのある坂道を満喫してしまいました。



5月の日差しを受け汗だくになって上り詰めると、峠の反対側にご褒美の富士山。
そうそう、今日はこの光景を見にやってきたんです。

激登で酷使した背筋を伸ばしながら、
ゆっくり眺めます。


山中湖を過ぎて道志道にはいれば、
あとは長距離ダウンヒル。

初夏の風は冬の間の厳しさとうってかわって心地良く、
自転車シーズンの到来を実感させてくれます。

さあ、どんどん走りましょう。



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