葛西臨海水族館


ゆったりとジョギングするには最高のロケーションなので、
一時期は毎週末のように通いつめたりしてました。



その他、
自転車で江戸川や荒川を遡上するロングライドの帰りに寄ってまったりしたり、
菜の花や桜を楽しむためにカメラを抱えて歩きまわったり、
数えきれないくらいに訪れた葛西臨海公園。
その目玉はなんといっても半円形のドームがシンボルの水族館。

ところがついうっかり、今まで一度も入ったことがありませんでした。
これはきっと、東京タワーに登ったことのない港区民や
「通天閣は見るもんや」と言い放つナニワのおっちゃんなどに通じる
「いつでも行けると思うといつまでも行かない」
地元民意識というやつですか。

京都に水族館ができたと聞いて、なんだか行ってみたいななんて考えていたら、
ふと足元の立派な水族館をすっかり忘れてしまっていたことに今更気づきました。

ああ、なんて勿体ない。

この思いが再び冷めてしまう前に、ちょっくら行ってみることにしました。


ドームの入り口からエスカレータを下へ降りると、いきなり2階ぶち抜きの円形水槽を巨大なマグロやカツオが猛スピードで回遊している姿に出くわします。

噂には聞いていましたが、これは圧巻。
泳ぎ続けないと死んでしまうマグロを回遊飼育するのは大変難しいそうで、成功させたのはこの水族館が世界初だったとか。
地上から差し込む太陽の光に輝く背びれをくねらせながら悠々と泳ぐ姿は神秘的ですらあります。

隣で口をあんぐり開けながら見上げていたオバさまが思わず
「美味しそう」
と呟くのをしっかり聞いてしまいましたが、ついついナットク。
上野公園で平和に餌を啄むハトに同じ思いを抱くという中国人の心境が少しわかった気がしました。


隣の大型水槽では、数百のイワシが犇めき合いながら群れをなし、
まるで巨大な1尾の生き物のよう。


そして地上には、かのペンギンたち。
逃げ出して世間を騒がせている子ペンギンは、まだ見つからないようです。


色とりどりのお魚達に歓声をあげる子供たち。
ああ、水族館や動物園は真っ白のキャンバスにこれから絵を描いていく君たちのものなのだね。

邪心ですっかり汚れてしまったおじさんは、この場所で少しだけ心が洗われた気がたので、さっさと退散することにしたのでした。




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