京都西山 善峯寺の紅葉


京西山の奥の奥、
すっぱり切れ落ちた崖の壁にいくつか窪む
テラスのように僅かな平地の間を
階段よりも急な坂道でつなぎあわせて建てられた
まるで山城のようなお寺。

その急峻な立地のため
境内の庭は垂直構造となり
上の庭で蓄えられた池の水は下の庭へ、
落水となって流れ落ちます。
その様はまるで悠久の昔、
都に時を告げたという漏刻のカラクリのよう。

燃えるような紅葉の木々の間から突き出て
一本の糸のように水漏を吐き出す石竿には
何か哲学的な意味が込められてでもいるようです。


紅葉に彩られた京都観光への人波は
麓の光明寺あたりまでは息苦しいほどですが、
この善峯寺まで上がってくると少しは隙間があくようです。

崖の壁は京の街へ面しており
目の前を遮るもののない展望は
文句なく素晴らしいものです。

境内を巡る急な坂道で
息を切らすことになるかもしれませんけど
足腰に自信のある方はぜひご挑戦あれ。




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