天界の岩戸に降りる秋 戸隠神社奥社


高天原にある天岩戸が降りてきた、そう伝えられる戸隠の山。
天照大御神の岩屋籠りは神武東征より前のお話なので「信州に天岩戸があるのは地理的におかしいのでは」というご意見もあろうかと思いますが、なにせ高天原は空の上。

飛騨・木曽・赤石の三大山脈を有する空に近い信州の地に天から岩戸が降りてきたって不思議じゃない、のかもしれません。

そんな戸隠山の、それも「奥社」と呼ばれるお社ですから、その「奥さ」かげんはハンパありません。
長野市内からヒト汗では収まらないヒルクライムをこなして、ようやく現れる大鳥居、ここで一息かとおもいきや、馬止めの先の参道は、先が見えないほど奥へ続いているのです。



野生のサルに出迎えられながら歩くこと約1km。たどり着いた中門をくぐると、見事な杉並木が、ふたたび先が見えないほど奥へと続きます。


ここからさらに1km。大鳥居から都合2kmもの先に、とうとう現れるのが九頭竜社です。



ここまで歩いてようやく辿り着くお社が、ありがたくないわけはございません。
苦労して登ったぶん、きっとご利益もあらたかなものに違いありますまい。
さらに隣に奥社のお社。境内と呼べるほどの平地は見当たりませんが、鳥居からこっち側は神様の領域ってことになりますから、いわば戸隠連山のすべてが神域。その広さは尋常じゃありません。


その広大な山の彩りは、今がまさに盛りです。森林浴と紅葉見物を同時に享受できたうえにご利益まで頂ける、なんともオトクな詰め合わせ。足腰に自身のある方は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。


「旅のあしあと」で全体をみる

0 コメント:

コメント欄の表示